パニック障害

パニック障害

パニック障害とは、突然、時間と場所を選ばずにパニック発作と呼ばれる、非常に不安や苦痛の強い発作が繰り返し生じる疾患です。パニック発作では、動悸、発汗、体のふるえ、息苦しさなどの身体症状に加え、このまま死んでしまうのではないか、おかしくなってしまうのではないかという精神的な不安が生じることが多いです。通常、10分以内に発作はピークに達し、そこから次第に治まっていきます。しかし、いつどこで発作が起こるかもしれないという予期不安が残るため、自然と発作が生じるのを回避しようと活動を控えるようになり、知らず知らずのうちに自身の日常生活の自由が奪われていきます。

パニック障害の治療は、薬物治療と認知行動療法が2本柱とされます。安易に抗不安薬の作用に頼るようになると治療が難しくなることがあるため、注意が必要です。

社交不安障害

例えば会社でプレゼンテーションをする時など、大勢の人の前に立った際の緊張・あがりは誰にも経験があるでしょう。通常であれば、それはごく自然な感覚なのですが、不安が耐えがたいほど強く生じ、その状況を避けようとして学校や会社に行けなくなるなど、日常生活に支障をきたすようになると、それは社交不安障害という心の疾患かもしれません。

社交不安障害の原因は、まだはっきりとはわかっていませんが、不安のコントロールに関与する神経伝達物質(セロトニンなど)の機能障害が想定されています。実際に、セロトニンを調節する薬物療法が効果を発揮します。他の不安障害同様に、薬物療法と認知行動療法で治療してゆくことになります。